エッセイスト菊池木乃実のブログです。環境活動家の夫、ポール・コールマンと共に南米チリのパタゴニア地方に在住。ホリスティックで持続可能なライフスタイル実践中


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自然と溶けてひとつになる

ここ、フタルフは、ラフティングやカヤッキングをする人たちの間では、世界三大急流の一つとして有名なので、夏の間、(12月~3月)までは、世界中からラフティングやカヤッキングを楽しむ人たちがやってきます。また、フライフィッシングのスポットとしても有名なので、夏の間は、観光客でいっぱいになります。大家さんは、4軒のキャビンとレストランを経営しているのですが、もうすでに、今年の12月から3月まで、アメリカ人のフライフィッシング・グループの人たちからキャビン全てとレストランを貸し切りたいという予約が入っています。大家さんは、アメリカ人の人たちのリクエストに応えて、「川を見ながら入れるお風呂」を作る予定で、バスタブは木製。薪でお湯を沸かし、フライフィッシングを楽しんだ後には、レストランで食事をして、チリの赤ワインを飲みながら、お風呂に入る・・・というプランを計画しているそうです。(チリの赤ワインは、とても安くて美味しいです。日本で買うと720ml入りのボトルで3000円-4000円クラスの味の赤ワインが、ここでは、1リットル入りの紙パックに入っていて、400円くらいです)

実は、フタルフ川に、ダムを作ろうとしている企業があります。スペイン資本の企業で、もう、十年以上前から、フタルフ川にダムを作る計画を立てていますが、地元の人たちが反対し続けているおかげで、実現していません。地元の人たちは、今のままの自然を守りたいのです。ダムができてしまったら、川の流れが変わり、もう、「世界三大急流」ではなくなってしまうでしょう。美しい川を世界中の人たちが楽しんでくれて、地元も潤うという今の健康的な経済を変えたくはないし、「ダムができたら、儲かるのはスペインの企業で、地元の人たちの利益は損なわれるだけ」ということを、みんな、わかっているのです。

先週は、金の採掘会社がフタルフにやってきました。フタルフの山に、金鉱が眠っているらしいのです。採掘会社は、村長や地元の人たちを集めて、「金の採掘がどれだけ地元に利益をもたらすか」というプレゼンテーションをしましたが、村長さんは、即座に「NO」を言い渡しました。金の採掘が始まったら、山が壊されるだけでなく、金を精製するために使う化学薬品が川に流れてくるのは明らかです。「山に雪が降り、雪が解けたら、すべては川に流れ込み、川が汚染される」ということを、この村では、誰でも知っています。「川から水が飲める」数少ない企業な川を村の人たちは汚したくはないのです。「金の採掘が始まったら、地元の雇用が増えて、地域が潤うというのは、企業側の都合のいいプロパガンダで、実際に儲かるのは、金鉱会社だけ。自然は破壊され、汚染され、地元の人々の利益は損なわれるだけ」ということも、みんな、知っています。

先週、水道が凍っていた間、毎日、川へ水を汲みに行っていました。毎朝、川岸へ座って、太陽の光や、川の流れを眺めながら、バケツに川の水を汲んでいると、心がしんと静まって、たとえようもない喜びが心の奥から湧いてくるのを感じました。

自然の中にいると、時々、「たとえようのない喜びに包まれる」ことがあります。あとから考えてみると、その瞬間は、私自身の境界線がなくなって周りの自然に溶け込んでいるようです。その瞬間、私の意識から「私の存在」は消えています。自分自身の境界線がなくなった瞬間、私は、小さな小さな微粒子になって、周りに溶け込み、私は消えてしまうのです。そして、たとえようもない開放感に包まれます。時が止まり、そこには、無限の自由が広がって、どこまでも飛んでいけるくらい身軽に感じ、何か大いなるものとつながっていると感じます。水を汲んでいたあの瞬間、私は川とつながっていたのかもしれません。

私たちが、みな、「人類は地球とつながっているのだ」と、わかる時が来れば・・・
「地球を汚すことは、自分を汚すことと同じなのだ」と、わかる時が来れば・・・
地球は浄化され、私たちも浄化されるでしょう。
その時は、近づいていると思います。

川から汲できた水を沸かして、お茶を飲み、スープを作り、水道から水が出なくても、4日間、過ごせたのは、川の水が汚染されていないからこそ。フタルフの人たちが、頑固に自然を守っていることに、勇気付けられ、心からありがたいと思いました。

自然と溶けてひとつになる

ここ、フタルフは、ラフティングやカヤッキングをする人たちの間では、世界三大急流の一つとして有名なので、夏の間、(12月~3月)までは、世界中からラフティングやカヤッキングを楽しむ人たちがやってきます。また、フライフィッシングのスポットとしても有名なので、夏の間は、観光客でいっぱいになります。大家さんは、4軒のキャビンとレストランを経営しているのですが、もうすでに、今年の12月から3月まで、アメリカ人のフライフィッシング・グループの人たちからキャビン全てとレストランを貸し切りたいという予約が入っています。大家さんは、アメリカ人の人たちのリクエストに応えて、「川を見ながら入れるお風呂」を作る予定で、バスタブは木製。薪でお湯を沸かし、フライフィッシングを楽しんだ後には、レストランで食事をして、チリの赤ワインを飲みながら、お風呂に入る・・・というプランを計画しているそうです。(チリの赤ワインは、とても安くて美味しいです。日本で買うと720ml入りのボトルで3000円-4000円クラスの味の赤ワインが、ここでは、1リットル入りの紙パックに入っていて、400円くらいです)

実は、フタルフ川に、ダムを作ろうとしている企業があります。スペイン資本の企業で、もう、十年以上前から、フタルフ川にダムを作る計画を立てていますが、地元の人たちが反対し続けているおかげで、実現していません。地元の人たちは、今のままの自然を守りたいのです。ダムができてしまったら、川の流れが変わり、もう、「世界三大急流」ではなくなってしまうでしょう。美しい川を世界中の人たちが楽しんでくれて、地元も潤うという今の健康的な経済を変えたくはないし、「ダムができたら、儲かるのはスペインの企業で、地元の人たちの利益は損なわれるだけ」ということを、みんな、わかっているのです。

先週は、金の採掘会社がフタルフにやってきました。フタルフの山に、金鉱が眠っているらしいのです。採掘会社は、村長や地元の人たちを集めて、「金の採掘がどれだけ地元に利益をもたらすか」というプレゼンテーションをしましたが、村長さんは、即座に「NO」を言い渡しました。金の採掘が始まったら、山が壊されるだけでなく、金を精製するために使う化学薬品が川に流れてくるのは明らかです。「山に雪が降り、雪が解けたら、すべては川に流れ込み、川が汚染される」ということを、この村では、誰でも知っています。「川から水が飲める」数少ない企業な川を村の人たちは汚したくはないのです。「金の採掘が始まったら、地元の雇用が増えて、地域が潤うというのは、企業側の都合のいいプロパガンダで、実際に儲かるのは、金鉱会社だけ。自然は破壊され、汚染され、地元の人々の利益は損なわれるだけ」ということも、みんな、知っています。

先週、水道が凍っていた間、毎日、川へ水を汲みに行っていました。毎朝、川岸へ座って、太陽の光や、川の流れを眺めながら、バケツに川の水を汲んでいると、心がしんと静まって、たとえようもない喜びが心の奥から湧いてくるのを感じました。

自然の中にいると、時々、「たとえようのない喜びに包まれる」ことがあります。あとから考えてみると、その瞬間は、私自身の境界線がなくなって周りの自然に溶け込んでいるようです。その瞬間、私の意識から「私の存在」は消えています。自分自身の境界線がなくなった瞬間、私は、小さな小さな微粒子になって、周りに溶け込み、私は消えてしまうのです。そして、たとえようもない開放感に包まれます。時が止まり、そこには、無限の自由が広がって、どこまでも飛んでいけるくらい身軽に感じ、何か大いなるものとつながっていると感じます。水を汲んでいたあの瞬間、私は川とつながっていたのかもしれません。

私たちが、みな、「人類は地球とつながっているのだ」と、わかる時が来れば・・・
「地球を汚すことは、自分を汚すことと同じなのだ」と、わかる時が来れば・・・
地球は浄化され、私たちも浄化されるでしょう。
その時は、近づいていると思います。

川から汲できた水を沸かして、お茶を飲み、スープを作り、水道から水が出なくても、4日間、過ごせたのは、川の水が汚染されていないからこそ。フタルフの人たちが、頑固に自然を守っていることに、勇気付けられ、心からありがたいと思いました。
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by lifewithmc | 2007-06-06 05:56 | チリ・パタゴニアの暮らし