エッセイスト菊池木乃実のブログです。環境活動家の夫、ポール・コールマンと共に南米チリのパタゴニア地方に在住。ホリスティックで持続可能なライフスタイル実践中


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孤独な羊

うちのお隣さんは、羊の農家です。

朝、起きると、フェンスの向こうに、50頭ぐらいの羊が一列になって、ご出勤する風景が。
歩いて、食べて、歩いて、食べて、時々、メーメーと鳴いて・・・という一日が始まるのです。

群れには、ボスがいるようで、どこへ行くかは、先頭の羊がそれなりに決めているようですが、必ず、いつも、置いてきぼりになる羊がいます。

メー、メー!!!!!

激しく仲間を探して鳴く羊。

貪欲に、むしゃむしゃと、立ち止まって草を食べていて、はた!と顔を上げたら、誰もいなかった!!ということらしいのですが、迷子になった子供みたいに、恐怖の表情を浮かべています。

メエー、メエー!!!!!

しばらく鳴いても、誰からも返事が返ってこないと、悲痛な声で鳴き始めます。
あっちかな、こっちかな・・・と、草原をうろうろ・・・

羊たちが行く場所は、丘がいくつもあったり、木が茂っていたりして、見通しが悪く、ちょっと油断すると、みんながどこへ行ったか、わからなくなってしまうのです。

「あっち、あっち!!」と羊に向かって叫んでみるものの、羊は、私の顔をじっと見つめて、「理解不能」という顔をするばかり。

すると、メエーーーーーーー?(どこーーーー?)と、はるか彼方から、群れの一匹が呼ぶ声がして、羊は、一目散に、そちらの声の方へ走って行きます。

そんなことが、ほぼ、毎日起こります。

それが、生まればかりの子羊だったりすると、さらに大変!

お母さんが、狂ったように、メエーーーーーーー?メエーーーーーーー?と鳴きながら、うろうろ、子羊を探し、子羊も、メエーーーーーーー?メエーーーーーーー?と恐怖におののいた声で母親を探します。子羊のその声が、人間の赤ちゃんにそっくりなんです!

引っ越してきた頃は、人間の赤ちゃんが泣いているのかと思って、びっくりしました。

そんな風に、ひとりぼっちになると、狂ったように泣き始める羊ですが・・・

ある日のこと、ひとり(一匹?)静かに、毎日、ひとりぼっちで草を食べている羊がいることに気づきました。

よく見ると、足を引きずっています。子供の頃に怪我をして、うまく歩けなくなったのかもしれません。
群れについていけないので、ひとりで、一日を過ごすようになったのでしょう。

心なしか、毛並みも悪く、泥だらけ・・・仲間はずれにされているという感じ・・・
でも、他の羊は、私が近づくと、さあーーーーっと、逃げていってしまうのに、この羊は、近寄っても逃げません。じっと私を見て、「あ、人間か」という顔をして、草を食べ続けるのです。

群れから離れたから、群れの外にいる生き物たちを恐れなくなったのかもしれないですね。

この、泥んこだらけの、びっこの羊が、妙に気になって、愛着が湧くようになりました。

夕方、羊の群れは、ぞろぞろと、一列になって、お隣りの納屋へ向かって帰って行きます。
後ろからついて行く羊たちは、前を歩く羊のお尻を見つめながら・・・

時々、立ち止まって名残惜しく草を食べている羊も、みんなに追い越されると、「やばい!」と顔を上げて、すたすたと早足で帰って行きます。

さて、孤独な羊は、どうやって、夕方の帰宅時間を知るんだろう?
太陽の傾き加減?
他の羊が帰ってくる気配???

と思っていると、ちょうど、ある日の夕方、薪を運んでいるときに、孤独な羊を見かけました。
しばし、立ち止まって、観察していると、ワンワン!!!っと、お隣の犬が羊に近づいてきました。

犬は、ワンワンと吠えながら、孤独な羊の周りを ぐるぐる と何回か回り、お尻を鼻でぐいぐい、押すような感じで、羊を納屋の方角に向けます。

ワンワン!(前進!)

羊は、ちょっと、いやそうな感じで、ものすごく、億劫そうに、足を引きずりながら、そちらの方向へ歩き始めます。

ワンワン!(急いで!!)

犬は、羊の後ろからついて歩き、お尻のほうから吠え立てて、羊を急かせます。

羊は、ちょっと、不機嫌そうに(お尻から吠えるのはやめてよ)と言いたげに、何度も、犬から逃げようとしますが、犬は、しつこく、羊を納屋へと追い立てます。

こうして、孤独な羊は、犬に追い立てられて、とぼとぼと、帰って行ったのでした。

羊にも、いろんな人生がありますね。

私だったら、群れについていくよりは、孤独でも勝手気ままに草を食べているほうがいいなあ~。
夕方、犬に急き立てられて、おうちに帰らなければならないとしても・・・ね。
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# by lifewithmc | 2013-07-28 16:06 | チリ・パタゴニアの暮らし

嵐の日のしあわせ

今週は、3日間、ひと時も止まずに、暴風雨が吹き荒れていました。
日本の台風は温かいけれども、パタゴニアの嵐は氷が降っているみたいに冷たいんです。

でも、嵐の日は好きです。
家の中にいると、守られているという気がして安心します。

ポールと一緒にバックパックを背負って、中国や韓国やイギリスを歩いていた時、一番辛かったのは、「濡れていて寒い」という状況でした。

雨で濡れていても、気温が高ければ平気です。たとえば、沖縄を歩いていた時は、雨で濡れても、すぐ乾くので平気でした。

あるいは、寒くても、乾燥していれば平気です。中国を歩いていた時は、マイナス15度の中を歩きましたが、歩けばすぐ暖かくなるので、つらくありませんでした。

でも、濡れていて、寒い状態というのは、体温がどんどん奪われていきますし、靴の中が濡れてしまうと、歩きにくくて仕方がありません。「とにかく、どこかで、靴を乾かしたい!」という気持ちになります。

パタゴニアに住み始めた頃、知り合いや友人の家にいくと、必ず、薪ストーブのそばで靴を乾かしてくれることに気がつきました。靴が濡れていると、つらいというのは、みな、同じなのですね。

だからこそ、雨漏りしない屋根があって、暖かい薪ストーブがあって、雨に濡れず、暖かく過ごせるだけで、本当にありがたいし、幸せだなあと思います。

嵐の日は、家に閉じ込められていても、乾いた薪がたっぷりあって、小川から汲んできた水がたっぷりあって、何日分か、お腹がいっぱいになる食料が蓄えてあったら、それだけで、幸せです。
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# by lifewithmc | 2013-07-06 09:43 | チリ・パタゴニアの暮らし
パタゴニアの5月は雨、雨、雨・・・毎日、雨が降っていました。

6月になっても雨、雨、雨。こちらは冬の始まりです。もう、2週間も太陽を見ていません。

初めてこの土地に来た時、40日も雨が降り続いたので「どうして、こんなに雨ばかりなのー!」とポールに不満を言ったことがあります。

すると、こう言われました。

「僕らは温帯雨林の中に住んでるんだから、雨が多いのは当然だよ」

え、そうなの?

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そういえば、6年前に土地探しをしながらバスで旅していたときに、道の両側がジャングルのようだったことを思い出しました。大きなシダ類が生い茂り、巨大なフキのような植物がバスの窓に覆いかぶさるぐらい近くに生えていたことも・・・

そうか、ジャングルの中に住んでいたんだ・・・と改めて気づきました。もちろん、気温が低いので、ジャングルという感じはしないのですが、家の窓から森を見渡すと、森から水蒸気が湧き上がり、どんどん雲を作っていくのがわかります。そう、森が雲を作り、雲が雨を降らし、雨がまた森へ戻っていって、雲になる・・・そうやって、水が循環しているのです。

水は大地から森を通して天へ上がり、天から降って大地に戻って来る。

天と地は、こうしてつながっているのですね。

天と地とつながると言えば、去年の11月、The Vision Walker のインタビューの中でこんなことを言っていました。
「来年2013年からは、ほんとにクリアに、なんの感情的な重荷もないし、しこりもないし、
いつもピュアでクリアな感じで、やっぱり宇宙と地球と自分と、こう一直線に繋がっていくような、
そういう風に生きていきたいなと思う。」

すると、それを読んだ編集者の方からメールがありました。
来月の雑誌で「老子特集」を組むので、パタゴニアでの生活も含め、老子的生き方についてエッセイを書いていただけませんか?と・・・

その特集は、新しく出る「老子新訳」のための特集だそうで、その著者はなんと私の大学時代の恩師。先生が書いた「タオ 老子」は、私が人生で迷っていた頃、指針になってくれた一冊です。

不思議な時、不思議な縁で、いろんなことが循環してくるのですね。

このブログのタイトルも、「地球とつながる 宇宙とつながる」と自分でつけていながら、すっかり、そのことを忘れていて、2年半ぶりにブログを開けて、びっくりしました。

つながる。つながる。

こんな風に、シンクロニシティーに導かれていく時、異次元を旅しているような気がしてワクワクします。
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# by lifewithmc | 2013-06-03 04:56 | チリ・パタゴニアの暮らし
南アフリカ植林ツアーが、大爆発的なエネルギーとともに、大成功に終わって、チリに戻ってきました。

いやー、中身の濃い毎日でした。

10日間だったけど、あっという間だったような、何週間もみんなと一緒にいたような、不思議な時間と空間の中で、過ごした毎日は一言で言うと「愛」だった。

「愛」という言葉は、本の少し前まで言うのが恥ずかしかったし、愛の意味もよくわかっていなかったし、身体でこれだ!って体験して、自分から発したことがなかったんです。
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でも、今回のツアーでは、「愛」というもの。そのエネルギー、その波長をとても強く感じました。

「愛」を感じたのは、参加してくれた80名の日本人のみなさんと、てんつくマン、FUNKISTのみんな,ワンフェスのスタッフ、FTFAのジュネスさんやスタッフのみんな、ポールと私とみんなでいるその空間(場)が「愛」そのものだったから。

ツアー自体は平均睡眠3時間で、毎日、いろんなハプニングや変更があって、ヘロヘロだったんだけど、それでも、ものすごく幸せで、元気だったのは、みんなと一緒にいると、ほんわかとあったかい、とっても細かい泡風呂の中にいるような気持ちよさがあったから。

あれー、これが愛なのかな?って身体で愛のエネルギーを感じたのは初めてだった。

訪問した学校の先生たち、子供達、おうちに木を植えに行った家族のみんなも、愛に溢れている人たちだった。遠くから木を植えに来てくれて、ありがとうって、涙を流して喜んでくれたお母さんたちがいた。満面の笑顔で喜んでくれた子供たちがいた。靴も買えないくらい貧しいのに、子供たちの笑顔は太陽より輝いていた。

お金はないけど、感謝と喜びと愛がたくさん溢れていた。

毎日、起こった小さな奇跡の数々は、宝物みたいだった。

何が起こっても、正直に誠実にまっすぐに思いを発信すれば、それはポジティブな形になって返ってくるとわかった旅。

夢を持てば、それを叶えようとたくさんの人が助けてくれるとわかった旅。

ありえないことが起こるとわかった旅。

そして、私たちがエゴを無くし、無償の愛から決断し、行動すれば「すべての最高の善のために」起こるとわかった旅。

もう「次の地球」は始まっている。私たちはその中にいる、とはっきり分かった旅でした。

ツアー中に起こった数々の出来事は、また時間があったら書きたいと思うけれども、今は、南アフリカツアーでみんなからもらった、愛という高い波動をそのまま、たくさんの人に伝えたいという気持ちでいっぱい。

みんなに、この新しい世界。新しい地球を生きて、体験してほしいという気持ちでいっぱい。
新しい地球と言うのは、シェアして、喜んで、分かち合って、助け合って、思いあって、見守りあって、愛し合って、私たちがするすべての選択が自然に「すべての最高の善」のために起こるという世界です。そして、その喜びが、ものすごく大きなパワーになって、私たち一人ひとりに返って来る。あまりにも嬉しくて、またそれをたくさんの人とシェアしたくなる。

お金がないなら、奪おうという世界ではなく。
お金がないなら、分け合おうという世界。

食べものがないなら、奪おうという世界ではなく。
食べものがないなら、一緒に作って一緒に食べようという世界。

ポールが20年前から言っている「奪い合いの世界から与え合う世界へ」という夢が現実になり始めたと実感したツアー。

チリに戻ってきて、友達の感謝祭のパーティーに呼ばれたら、「ペルーのギネスに挑戦!1分間で2万本植林」のイベントを世界中に知らせたいから、一緒にサイトを作ろう!と言ってくれた人が現れて、プロのプログラマー夫婦が無料で新しいサイトを立ち上げてくれるって。

今日の午後は、これからそのミーティング。

「僕らの人生で、こんなに情熱がほとばしり出ることが何度ある?滅多にないだろ!これは、すごい出会いだ!」とプログラマーの旦那さんが奥さんに言っていた。

そう、情熱!これが、新しい世界を作る大切な材料。

今、情熱がほとばしるものは何?

それが地図のない人生の道を歩く大切な道しるべになる!!!ね?
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# by lifewithmc | 2010-11-28 03:27 | 南アフリカ
超ひさびさの更新です。

南アフリカ以来、更新してなかった(汗

っていうか、このブログを読んでくれている人、いるのかな?

まあ、いいや。。。

南アフリカでの植林ツアーの後、日本に戻って、セレブレーション・アース沖縄のイベント、東京でシンポジウム2つと福島の会津で講演会&植樹というハードスケジュールをこなし、パタゴニアに戻ってきたのが去年の10月。

それから、早くも8ヶ月。

土を掘り続け、アースバックを積み続けました(汗

いろんな人に助けてもらってね。

自分たちも400倍ぐらいの力を出してがんばった。

さすがに地球を一周以上歩いたポールも、エネルギー切れ。
私も、ぎっくり腰で、宇宙から「休憩命令!!」

ってことで、今、バケーション中です。

その間に、おもしろいことがあってね~、

ちょっとお休みしてたスピリチュアル系のブログ、3年半ぶりに再開。

なんかね~、スピリチュアルとエコロジーが融合してきましたね。
っていうか、もともと、ひとつだったんだけど、いろんなものが分離して、また融合し始めたのか。っていうか、分裂していた私が統合されてきたのか?

ま、いいや。

土から作った家はここまでできました。全部、手作り!
スライドショー作ったので、見てね。
>>ここをクリック!

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# by lifewithmc | 2010-07-18 12:09 | チリ・パタゴニアの暮らし