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エッセイスト菊池木乃実のブログです。環境活動家の夫、ポール・コールマンと共に南米チリのパタゴニア地方に在住。ホリスティックで持続可能なライフスタイル実践中


by lifewithmc
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村の結婚式

1月7日(日) 晴れ

クリスマスプレゼントにあげようと思って作っておいたマジック・オイル(ハーブとガーリックのオイル)を持って、夕方ピエールの家へ行った。ピエールと奥さんのリンダ、叔父さんのチャーリーは、クリスマス前からお正月にかけて、ピエールのお母さんのお葬式のため、サン・ミゲルへ行っていたのだ。

川を渡ってピエールの家へ行くと、ちょうど、3人は出かけるところだった。「村の牧場で結婚式があるんだけど、行く?」と誘われる。「私たちは招待されているから行くんだけど、カジュアルなパーティーだから、一緒に行っても大丈夫だと思うよ」と。そこで、喜んで一緒に行く。ピックアップトラックの後ろに乗り、土ぼこりの中を走ること10分。大きな牧場の中のテントにたどり着いた。

結婚式は宴たけなわ。巨大なブルーシートを屋根かわりに張り、その下にコの字型に100人ぐらいの人が座っている。10人編成のバンドが音楽をかなで、真ん中で30人ぐらいの人が思い思いに踊っていた。その中に、今日の新郎新婦も混じっていた。テントの外にも、50人ぐらい、椅子に座ったり、立ったりして、真ん中で踊っている人たちを眺めている。道路を挟んで、その向かい側にも、人垣ができていた。

人ごみの中を、ビールやテキーラのトレイを持った人が通っていく。お客さんは、トレイからビールやテキーラをもらって飲んでいる。私たちも遠慮なくコロナをもらって、しばらく、音楽を楽しみ、踊る人たちを眺めた。

日が沈み、夕闇が迫るころ、ピエールたちに「さよなら」を言って帰ってきた。懐中電灯を持って来なかったので、日が沈む前に帰らないといけない。村の道路には外灯がないので、日が沈むと、あたりは真っ暗。その中を川を歩いて渡って帰るのは、ちょっと危ない。川は浅いのだけれど、橋などないので、岩の上を歩いて渡っていくのだ。

真っ暗になる少し前、家にたどり着いた。村のシンプルな結婚式。花嫁さんは、とても幸せそうだった。でも、土ぼこりの多いメキシコでは、ウエディングドレスを真っ白なままにしておくのは、大変だろうなあ。
by lifewithmc | 2007-05-09 04:07 | メキシコ・山の暮らし